介護

親の介護費用を想定すると?

介護は、ある日急に始まり、子育てと違って何年かかるか予測がつきません。「今は、親が元気だから安心だけれど、将来どうなるのか不安で...」という方も多いのではないでしょうか。公的介護保険を含めて見通しをたて、早めに準備していきましょう。

介護費用は、どのくらいかかるのでしょうか。寝たきりなどの状態や、介助家族の年齢などによって、また在宅か、施設かでも様々ですが、次のような調査結果が出ています。

●初期の介護費用の平均は343万円
自分や家族が要介護状態となった時、必要と考えられる初期費用の必要資金の平均は、343万円となっています。「100~200万円未満」が22.4%と最も多く、次いで「300~500万円未満」と「500~1000万円未満」が、ともに12.2%となっています。

●月々の介護費用の平均は19万円
要介護状態となった場合、月々の必要資金の平均は、19万円となっています。その分布を見ると、「10~15万円未満」が26.7%で、最も多くなっています。

●介護の期間の平均は14年3ヶ月
要介護状態となり、介護が必要と考えられる期間の平均は14年3ヶ月です。必要期間の分布を見ると、「10~15年未満」が、33.8%と最も多くなっています。
(以上、生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」平成18年度より)

●保険を利用しても、1ヶ月4万円近い介護費用
在宅で、寝たきり状態の親を介護すると、生活全面にわたる介助が必要な「要介護5」の場合、月額の平均介護費用は約35万円前後になります。保険の利用者負担額は、その1割の約3万5000円前後、約4万円近くがかかります。

公的介護保険を利用すると

すべての人は、40歳になるとその日から、手続きなしで介護保険の被保険者となって、保険料を納めることになります。このうち65歳以上は第1号被保険者、40~64歳で医療保険に加入している人は、第2号被保険者に分類されます。

公的介護保険のサービスを利用した場合は、その費用の9割が保険から給付され、1割が自己負担となります(介護保険のサービスを利用するには、市区町村の窓口で申請を行い、要介護認定を受ける必要があります)。
寝たきりの程度などに応じて、1ヶ月間に利用できる介護サービス費用の上限額が決まっており、それを超えて利用した分は、全額自己負担になります。

在宅介護サービスの支給限度額は、支援が必要とされる身体の状態が、最も軽度の「要支援1」で、約4万9700円(自己負担は約4970円)です。最も重度の「要介護5」では、約35万8300円(自己負担は約3万5830円)となっています。

また、公的介護保険は、常に介護が必要な状態にならないと利用できないと思っている方もあるかもしれませんが、2006年からもっと気軽に利用できるようになりました。

トイレや食事は一人でもできるけれど、少し手助けが必要という程度でも、申請する価値があります。
「要支援1」または「2」に認定されれば、介護予防サービスが1割負担で利用できるので、生活機能の低下を防ぎ、改善していくことができます。本格的に介護が必要ではないと思っても、利用申請してみてはいかがでしょうか。

介護保険でまかなえない出費

介護に関する費用を、すべて介護保険でまかなうことはできません。介護保険では、まかないきれないけれど、かかることが予想される費用として、大きく3つが考えられます。

1. 住宅の改修費用
介護保険により20万円までは助成されますが、それ以上は自己負担となります。階段やトイレに手すりをつける、またはスロープで段差解消などの工事であれば、1割の自己負担で約2万円となります。車イスが入るように、浴室や玄関などを広げ、トイレを改築する...という工事の場合、大規模な改修だと約270万円かかることもあるそうです。

2. 有料老人ホームへの入居費用
有料老人ホームに入居の場合、介護保険では、日常生活の介助サービス費用のみが、まかなわれます。そのほかの、食事や施設管理費については、全額自己負担となります。実際の月額利用料は、約15~25万円で、ホームごとに大きく異なります。入居時の頭金として、入居一時金が必要となることもあります。

3. 毎日の家族の生活費
介護保険制度は今後、施設介護から居宅介護支援へと、移ってゆくことが考えられます。施設入所が難しくなると、仕事を辞めて介護をしなければならない事態もありうるのです。その場合、最低1年間くらいは、働かなくても暮らしていけるだけの生活費を用意しておくと心強いでしょう。

介護保険のサービスは、住んでいる地域によっても異なるので、自分なりの介護予算を見積りしてみましょう。

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